明日から、いよいよ始まる。まずは外構の一部を解体する作業から。しかし、残念ながら仕事があるので、立ち会えない。いつもは自宅で作業することが多いのに、明日に限って外で仕事。どんな風に石積みを取り除くのか見たかったが、仕方がない。本格的な施工は1週間後。字縄張りを済ませてから。その日を楽しみにしよう。
記録写真を撮る
作業前に雛壇の最後の姿を写真に収めることにした。しばらくは同じ位置、同じ画角で撮影する。三脚をセットして撮影の準備していると、お向かいのお婆さんが出できた。耳が遠いと聞いていたので、少し大きな声で挨拶をする。
「おはようございます!」初めて会った時はリビングに座っていたので、よく分からなかったが、意外にお元気。「デイが来るまで、見ててえぇかー?」お婆さんは、5段ある石の階段に腰を下ろした。「写真を撮ってます。明日から解体作業が始まるので、(石積みの)最後の姿を。」お年寄りだが、遠慮なく普通に声をかけてみた。「前は石積みとちゃうかった。芝生の丘みたいな坂やったわ。そこの子がよー滑って遊んでたなぁ」以前の持ち主さんから聞いたこたがあった。石積みにしたのは20年ほど前で、それまでは斜面だったそうだ。
カメラ好きのお婆さん
何枚か写真を撮り終え、片付けていると「カメラ見してくれるぅ?」私のカメラに興味があるようだ、「どうぞ。デジタルカメラです。」変な返事をしてしまった。「古いのんつこーてるなー。(使っているなー)」分かるのか?カメラは最近のものだが、レンズは1980年代のオールドレンズ。「うち(家)にもあるで、見に来ますぅ?」どうやらお婆さんはカメラファンのようだ。何となく今日は遠慮した。「私も好きやねん。写真はもう何年もやってないけど、カメラは置いてある。ニコンやけど。」私はキャノン。ライバル意識があるのか?
カメラはCANON EOS M5、レンズは New FD 20-35mm 3.5L
「キャノンもええカメラやで」
そうこうしている間にデイサービスのワゴンが迎えに来た。「おはようこざいます。お迎えに来ましたよー。」子供に話すような言葉使いで、お婆さんに声をかけた。「息子さんですか?」「違います。友達です。」とっさに答えてしまった。「失礼しました。お話は大変じゃないですか?お耳が少しあれですから。」そんな事はない。
お婆さんはデイの人に気を遣うかのように、笑顔のままワゴンに乗り込んだ。ドアが閉まり、発車間際にウインドウを開け、お婆さんが顔を出した。「キャノンもええカメラやで。」もっと感動的な言葉を期待したが、これでいいと思った。
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