81歳のフェイスブック。「あんたのことが分かりません」?

母からラインメールが届いた。81歳の母は、ボケ予防のためにスマホを使っている。弟家族と暮らしているので、甥っ子や姪っ子が親切に指導しているおかげだ。「フェイスブックを始めました。これで、あんたが何処で何をしてても分かるようになりました。」かなり偏った解釈をしている。

私は5年前、友人から誘われてフェイスブックを始めたが、友達は100人くらい。メッセンジャーしか利用していない。

母のメールに返信する「フェイスブックは友達申請して、相手の承認が必要です。まず、僕の名前を探して、友達申請して下さい。」81歳の老人には、絶対分からないと思いながらも、高度なメッセージを送ってみた。奥さんは「そんなん分からんと思うから、電話したら?」と言う。「大丈夫や。誰かに聞いてでも何とかする。それがお母さんや。」

「あんたのことが分かりません。」

2日後、友達申請が来た。メッセージはない。そして、承認してから1週間が経った今日、今度はメッセンジャーでメールを送って来た。奥さんは「凄いな。私でもメッセンジャーはよう分からんのに」確かに凄い。甥っ子が代わりに打っていると思い、メールして聞いてみた。「お婆ちゃんは自力です。ちょっとだけ教えたけど。」

メッセンジャーの内容は「あんたのことが分かりません。」だけ。凄い意味深だが、ただの言葉足らず。

スマホならではの方法

私はフェイスブックに一度も投稿したことがない。分からないのも当然だ。このことをどう説明したらいいか迷った。

母はフェイスブックで、私の行動を遠くから見ていたかった。それだけだと思う。いちいち電話して、迷惑と思われたくなかったのだろう。多分。

母はラインメールができる。きっと、スマホが使えること、フェイスブックが使える自分。それが嬉しいだけかも?そう読んだ。ならば、スマホならではの方法で連絡をすれば、母も喜ぶと思った。

ラインのビデオ通話

「出ない。やっぱり無理かな?」奥さんは「いきなりは無理ちゃう?先に、メールか電話してからにしたら?」それもそうだ。メールでビデオ通話のことを書き、30分後にかけてみた。

今度はすぐに繋がった。フェイスブックのこと、スマホのことを色々話し、母は不機嫌ながらも納得した。「また、ビデオ電話するからなー。お母さん。」母は「普通の電話でええ。おんなじ大阪に住んでんのに、」良かれと思ってしたことを断られた。「南極から電話してきたみたいや。よけい、あんたが遠くなるわ。切るで。」と言いながら、切り方が分からない。私から切った。

自分も歳を重ね、親の気持ちが分かってきたつもりだったが、そうでもなかった。

 

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