忘れていた外構。沓脱石(クツヌギイシ)って何?

「お庭がどれくらいの広さになったか見に行く?」奥さんは出かける用意をはじめた。靴底を洗うためのペットボトルをトートバックに入れ、雑巾を私に渡した。朝6時半、あたりはまだ薄暗い。白いヘーベルは眠っているようだ。

「意外と小さい?そうでもない?」裏庭を見ながら、私が小さいと言うと「いやいや、大きいで。小さない、小さない。おーきいって。」奥さんは、反論するように大きいと主張した。これには、ちょっとした駆け引きがあった。

「やっぱり、小さいヤマボウシにするわ。」

奥さんは芝生の庭に、大きな木を植えるのが夢。先日、植栽を見に行ったとき、理想のヤマボウシを見つけた。高さ幅共に3.5mの比較的大きな木だ。しかし、見積もりでは結構なお値段。私としては、50cm小さいヤマボウシにしたいと考えている。たった50cmの違いだが、お値段が半額近い。この差は幹の太さに関係してる。

コストの面から私は"大きいな木を植えるのは難しい"ということを遠回しに言った。奥さんは私の魂胆なんてお見通し。それで、庭が大きいと主張したのだ。しばらく二人は沈黙する。だんだん明るくなり、奥さんは決意したように「やっぱり、小さいヤマボウシにするわ。」

忘れていた外構

いとも簡単に折れた。「せやろ。そんな大きな庭とちゃうで。僕らにしたら大きいけどな。」奥さんは目で何かを訴えている。「あそこ、どうする?土のまんまやんな?」

あそことは、部屋から外に出入りする掃き出し窓のこと。地面からの段差は50cmほどある。踏み台か何かないと、外に出るとき危険だ。

「忘れてた。今からでも頼めるかな? なんぼすんのやろ(幾らするのだろう)?」奥さんはこれに費用がかかると判断して、ヤマボウシは小さくてもいいと言ったのだ。

それにしても何故、外構を設計するときに考えなかったのか不思議だ。提案もされていない(はず)。ペットボトルの水で靴底を洗い、現場を後にした。

沓脱石(クツヌギイシ)って何?

帰ってすぐヘーベルハウス(ヘーベルT)にメールを送信。お昼過ぎ、電話があった。「沓脱石(クツヌギイシ)ですね。玄関ポーチのステップみたいな感じでしょうか? 今からでも(外構は)大丈夫です。」何だ、『沓脱石』って?そんな名称があったのか。「年明けにお見積りをお知らせします。」すでに年内の仕事が終わっていたヘーベルT。「ありがとうございます。来年もよろしくお願いします。」

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