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薄いココアと、一瞬に生きる母。

義母が熱を出したと、ケアマネさんか電話があった。二人は急いで実家に向かったが、到着は4時過ぎ。待っていたヘルパーさんに事情を聞いて交代した。どうも、インフルエンザを懸念してケアマネさんが早く帰したようだ。(最近代わった若いケアマネさん)

奥さんは熱を測った。36度5分。平熱より少し高いが、大丈夫そうだ。タクシーを呼び、病院に向かった。病院では「発熱してすぐには、インフルエンザの検査は出来ません。これくらいの熱なら大丈夫でしょうけど、お薬を出しておきます。」あっけなく帰された。

家に戻り、奥さんは義母を寝かせようとした。「大丈夫?熱は下がったみたいやけど、寝ときな。」義母は布団から出て「今、お茶入れるわな。」ニコニコしながら、いつものフレーズを言った。

薄いココア

今日は私達のところに泊まってもらおうと、奥さんと相談した。「お母さん、今日はうちに来る?ここで一人は寂しいやろ?」義母は奥さんの言葉を無視して、電気ポットでお湯を沸かし始めた。認知症でもお湯は湧かせるが、お茶を入れるのは難しい。義母の入れたお茶は、薄いココアだった。

「お義母さんありがとう。でも、これココアやったな。間違えた?」「ごめん、ごめん、お母さん脳がおかしいから。」これもいつもと同じフレーズ。「これでもいいよ。お義母さん。」奥さんはまた同じように、私達のところに来るように誘った。

義母は「行かへんよ。ここが家やから。寂しないよ。何でもあるから。」子供のように義母は布団に入った。そして、奥さんは実家に泊まることにした。

一瞬一瞬に生きている

明日の朝になれば、いや、あと10分もすれば、私達が来たことも義母は覚えていない。しかし、お茶を入れている時が、一番幸せそうにしているお義母さん。認知症であっても娘のために何かしてやりたい、そう思っているに違いない。きっと義母は、一瞬一瞬に生きているのだ。これは、何か大切なメッセージかも?

 

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