金木犀通りと恋人通り。新居の周りは金木犀。

10月の今頃になると、金木犀が一斉に咲き始める。私の住むマンションのすぐ近くに"金木犀通り"と言われるほど香り立つ道がある。それは、すべて個人のお宅で植えられているものばかり。古い町なので、どの金木犀も立派で、好きな人には堪らない通りだ。

恋人通りと金木犀通り

金木犀通りと呼ばれるこの道は、別の呼び名がある。"恋人通り"なんともベタな名前。そう呼んでいるのは限られた人だけだ。この近くに私立中学・高校があり、駅までの通学路が一筋違いである。警備員さんに通学路を歩くように指示され、学生達はぞろぞろ歩いている。しかし、カップルだけは通学路を歩かない。警備員さんの目を盗み、この"金木犀通り”を歩いて駅まで向かうのだ。そのため、登下校の時間は学生カップルがイチャイチしながら歩いている。微笑ましい光景だ。たまに、男子が一人でこの道を歩いていると「変態」と茶化されている。

金木犀を探す

新居の近くに金木犀があるか確かめたくなった。金木犀は、花が咲くまで金木犀かどうかよく分からない地味な木。毎日のように見ている木が、実は金木犀だったということがよくある。それくらい、地味。和風の家によくあるので、きっと新居の近くにもあるはずだ。

新居の周りは金木犀

建築前の土地まで散歩に出かける。「匂うなー!やっぱりあるなー!」ある。が、見当たらない。「匂うけど、どこにも見当たらへんなー?」金木犀好きの奥さんはキョロキョロしなが、歩いている。「あった。あれやー!」金木犀は、新居のすぐ裏のお宅にあった。近づくと更に匂う。「お隣さんの裏庭にもあるでー!」あるあるある。私達の庭を囲むように、裏とお隣さんの庭がある。そこには立派な金木犀が咲いていた。奥さんの喜びはピークに達した。「こんな近くに金木犀がある生活は初めてや。窓を開けてピアノ弾きたい。

新居の庭は ” 借景 ” ならぬ、” 借香 ” とでもいうか、実に幸運だ。

★この記事は「52歳で家を買う」と題したシリーズになっています。お時間がある方は「52歳で家を買う(1)」から是非読んで下さい。

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