ご近所さんにご挨拶。耳が遠い、独居のお婆さん。

いよいよ、ご近所さんに挨拶回り。私は緊張と喜びが半々、奥さんはいつもと変わらない。どうせ、一応主人である私が、先頭を切って挨拶をするから余裕があるのだろう。奥さんは笑顔でお辞儀すればいいと思っている。工事担当者の方2名と、ヘーベルハウス(ヘーベルT)の3人が同行。ヘーベルTはご挨拶用の記念品(粗品)を6軒分用意してくれた。

「面識があるお宅からにしましょうか?お土地の売主様がお近くと、お聞きしていましたが?」ヘーベルTは、記念品が入った白い袋を覗きながら、歩き始めた。まずは売主さんのお宅。ここは大丈夫。既に親しくなっている。「あらー。ありがとうございます。いよいよ?」挨拶より先に世間話しが始まった。「これから、ご近所さんに挨拶をして回ります。、、、」売主さんは「ちょうどいい時間やと思いますよ。この辺りはお年寄りばかりで、多分、居てはる思いますぅ。」玄関先なので、すぐに失礼することにした。すると、「私も付いて行きますわぁ。」売主さんが付いて来てくれることになった。頼もしい。

頼もしいお隣さん

次はお隣さん。ここも大丈夫。先日、モッコウバラでお世話になっている。「おめでとうございます。楽しみですねー。」ありがたい。簡単に挨拶を済ませ、次に向かうことに。すると、「私もご一緒します。ついでもあるので。」なんと、お隣さんも付いて来てくれることになった。ご近所さんに用事があるらしい。ヘーベルTは白い紙袋を何度も持ち直しながら、「良かったですねー。頼もしい。」ヘーベルTを先頭に、中高年の男女7人がぞろぞろ歩く。宗教の勧誘と思われないか?「なんか、桃太郎みたいになってきたなぁ」奥さんは楽しんでいる。

向かいのお宅は、独居のお婆さん

3軒目のお宅は敷地が広く、玄関がどこか分からないほどだ。4軒目、5軒目も無事に挨拶を終え、最後はお向かいのお宅。「このお宅は私が先に行きます。待ってて下さい。デイから帰ってると思うし。」お隣さんはここに用事があった。勝手に門を開け、玄関まで歩いて行った。ノックしながら声をかけて入って行く。どうやら、お隣さんは鍵を持っているようだ。しばらくして家から出てくると、「大丈夫です。生きてます。」「ん?ん?」そのお宅は、80歳くらいのお婆さんが独居していた。お隣さんは時々、声をかけて様子を見ていたのだ。「生きてますって、あんた?  はははっ。」売主さんは、笑いながらお隣さんに言った「それで、起きてはった?」「テレビ見てはる。」お隣さんが言うには、頭はしっかりしているが、耳が遠いらしい。

老人の独居。奥さんは、母親のことを思い出した。義母は認知症にも関わらず、自分の家で独居している。「おじゃましても、よろしいですか?」上がっていいと声がした。奥さんは、お婆さんがいるリビングまで上がって行った。「今度引っ越してきます、、、」と耳元で挨拶をした。「そうか。よろしゅうに。」渋い返事だ。「あなた、ピアノ弾きはるん?」お隣さんが、先ほど伝えたようだ。奥さんは少し暗い表情になった。ピアノが嫌いなのかも?「今度、聴きに行ってええーかぁ?」思いがけない言葉に奥さんは涙を浮かべている。「い・つ・で・も・来・て・下さい!!」耳が遠いと思って大きな声で返事をした。「あんた、声、大きいなぁ。」

ご近所さんにご挨拶(2)自治会長さんは菊が好き。

 

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