ベランダで育てていたクリスマスローズは、土に戻った。マンションのベランダで9年間、よく我慢していてくれた。
20年前、結婚と同時に住んでいた庭付きテラスハウス。築20年を越える古い家だったのと、長年空き家だったため庭は荒れ放題。住んでから半年かけて土を改良し、庭を作っていた。そして最初に植えたのが、このクリスマスローズ(苗)。そこで10年育て、その後新築マンションを購入した私達に連れられ、ベランダに引っ越した。
9年前の庭。両端がクリスマスローズ。
月日は流れ、20年目を迎えたクリスマスローズ。奇跡的とも言えるローン審査に通ったおかげで、今年3月ヘーベルハウスに住むことが出来た。(過去記事参照)
クリスマスローズは、シマトネリコの足元。引っ越してすぐに植えるつもりだった。しかし、そこには問題があった。
工事中、入り口から玄関前までバラス(砕石)が敷かれていた。靴についた泥を建物に運ばないためと、安全のためだ。外構工事が終わるとバラスは取り除くはずだったが、引き渡し時期を早めたため、そのままになっていた。
クリスマスローズを植えるにしろ、今後植栽をするには、バラスを撤去しなくてはならない。土を耕すより大変。少しずつスコップで掘り、ふるいにかけ取り除いた。
庭の端に水はけと排水のため深い溝を掘り、バラスや小石はそこに移動させる。バラスや土から出た廃材を回収する費用の節約と、排水を兼ねた苦肉の策なのだ。
自力造園5日目にして、ようやくクリスマスローズを地植えすることが出来た。
涙が溢れた。
ここに住めたのも、
クリスマスローズのおかげかも知れない。
シンプルに暮らす。
植物と暮らす。
自力造園は、またまだ続く。
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